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お酒と蕎麦

LAST UPDATE: 2001/1/12

宮城の蔵
『乾坤一』 大沼酒蔵店 2000/3/8

まだ雪のちらつく2000年の3月上旬に,古川の和屋酒店さんの案内で,
仙台の南,村田町にある大沼酒蔵店を訪問しました。
大沼さんの「乾坤一」は,柔かい酒質の中にも旨味のある,飲み飽きしないお酒です。



月桃です。

足腰が痛い。ていうか,大臀部の内モモ部分が痛い。
潮干狩りで中腰や,しゃがんでいたのが効いたらしい。

古い話になるれど,先週の水曜日8日に,村田町の大沼酒造店に行った話題。

◆乾坤一

古い蔵の並ぶ村田の町並みだが,その蔵の一つが大沼屋である。
よくよく見ると,乾坤一の大看板がかかっている。
この辺は大沼姓が多いらしく,近くの店も皆大沼である。

創業はかなり古いらしいが,聞くのを忘れた。ホーロータンク以前は甕を使っ
ていたというから相当古いのだろう。

今回は古川の和屋酒店の紹介で見学することになった。
試飲のため,大吟醸を搾り終ってからということで,三月始めになった。

11時現地集合の約束を,近いからとたかをくくっていたら,10時20分。
慌てて出かける。
結局,南ICから村田まで高速を使う。
工事のため50キロ規制のところを140キロで走る。

なんとか時間までに着いたが,和屋さんは来てなかった。(^^;

和屋の顧客である飲食店さんと一緒の見学。
さすがに向こうはあまり詳しくない。

酒母室を使って,袋吊りを行っていた。
これは大吟醸などに使われる方法で,酒袋に入れた醪を,小さなタンクに沢山
釣り下げる方法。圧力を加えず自重だけでしたたり落ちる酒なので,雑味の無
いお酒が取れる。
大吟醸の場合は近くで見せてくれることは,まずないのだが,今回は純米を試
験的に搾ってみたということで,間近で見せてもらった。

斗壜にしたたるお酒の音が,まるで水琴窟のよう。
この斗壜が,フランス製やメキシコ製というのが今の時代である。
日本製は高くて,輸入品の方がまだ安いと言う。

搾りたて(搾ってないが)のこのお酒を利かせてもらった。
普通の荒走りのような,炭酸っぽさや荒さが全くない。
このままでも十分に飲める。
随分と荒走りを飲んだけれど,こんなのは初めて。
美山錦を使った純米は渋さがあって,熟成しないと駄目なのだそうだが,これ
はそのままでも十分に旨かった。

このあと醪を見学。
使用酵母は宮城A,宮城Bなど。
ササニシキを積極的に使っている所が,ここの特徴か。
酒造好適米でなくても,高いレベルのお酒が作れるのだ。

ササニシキの本醸造用醪と,純米吟醸の美山錦の醪を味見したが,かなりの差。
発酵温度と日数の違いによって,これだけの違いが出る。
ここでは吟醸系は10度で30日程度らしい。

一般の搾りは薮田。
麹室は特に特徴は無い。
総床と麹箱(蓋よりも大きい)を使用。

仕込み水は,近くの山の自噴井戸からタンクで採取。
場所は,情報が漏れると荒らされるので,教えられないと言う。

酒の味の半分は水で決まるとも言う。
蔵の特徴の多くは仕込み水ではないかとも。

利き酒では,今年の,別のタンクの大吟醸2種。
片方は甘めで重い感じ。一方は軽い感じ。
同じ仕込みでもタンクによってかなり違う。
それぞれに美味い。

このあと1年経った大吟醸を利いたら,これは全く滑らかさが違う。
こっちに比べると先の新酒は荒さが目立ってしまう。
新酒の生酒は,やはり若々しさを楽しむのであって,本来の美味さは秋以降で
ないと判らないか。

さらに同じササニシキ55%精米で,試験的に酵母だけ替えた純米酒を4種類。
宮城A,宮城Bの違いは,若干の香だけだが,そのあとの秋田(協会12号)と秘
密の酵母(笑)は明らかに違いが判る。
とくに秘密の○○酵母は,香,味とも独特ですぐに判る。
たぶん山形県以外への頒布は禁止なんだと思うが,優秀な酵母だと再認識。

社長の話しも面白く,綿屋の三浦専務や,栗駒山の千田専務も以前はよく遊び
に来て酒談義をしていたそうな。
こっちが教えてやったのに,向こうが先に有名になってしまってとぼやいてい
た。
しかし乾坤一も,ほとんどが村田町内と国分町で消費されているにも関らず,
関東関西でも名前を上げている銘柄の一つなのである。

この数日前も,横浜の君嶋屋が来たそうな。


その他の情報としては,アル添に使っている醸造用アルコールの製造メーカー
は合同酒精,宝,協和発酵,明利だとか。
いずれも甲類焼酎のメーカとしても有名ですね。
宝と明利は清酒も作っているし。

添加するアルコールは度数30度だそうです。
もろみ自体は20%程度なんですが,これを合せた後に加水して16%程度になるわ
けですね。
本醸造と吟醸では添加量が全然違うから,その辺は計算で出すのかな。


話し好きの社長で,終ったのが2時。

このあと鹿野のカネタケ青木酒店に行ってみました。
初めて開いていました(^^;
しかし狭い。二坪位しかない。
棚が一面と向かいに冷蔵ケースがあるだけ。
あとは冷蔵庫に入っているんでしょう。
料飲店がメインなので,店舗はおまけみたいなものか。

でも棚に並んでいるのは有名な地酒だけ。田酒や天狗舞,神亀はただの棚。
冷蔵ケースには,生酒や吟醸クラス。
太平海,渡舟もありました。無加圧はここでも売れ残っていた(^^;
仙台では太平海の知名度は低いってことですね。
東北泉の佐々木勝男とかもありました。

もう一つのケースには四合で一万円クラスの大吟醸が入ってました。

欲しくても高いお酒が多いので,さっき見学してきたばかりの「大沼屋」を
1200円で購入。これは乾坤一と別ブランドなんですが,ここと和屋さんくら
いしか売ってないようです。

青木で扱っているはずの十四代はさすがに店頭には置いてないみたいでした。
それとも単に品切れなのかな?


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     月桃 sannin 
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